人間は期待があるから腹が立ちます。期待していなければ腹は立ちません。
仕事を頼む時に、出来ない人には頼みません。カラーが塗れない人には塗布はお願いしません。出来ると思って、期待をもってお願いします。それで頼まれた後輩が、たまたま失敗したとします。その時に失敗したことを怒らないで頂きたいのです。
なぜなら、この怒りと言う感情は二次的感情だからです。
お願いした先輩は、初めから失敗するだろうと思って、仕事をお願いしたわけではありません。しかし、後輩が失敗した。それに対して、はじめは驚き、がっかり落胆し、時には悲しいと思うこともあるでしょう。その後に怒りの感情が湧いてきます。
自分は後輩がきちんとやってくれると思った。ところが後輩が失敗したことにより、驚かされ、がっかりさせられ、悲しい思いをした。そして、それくらいの仕事が出来なくてどうするんだ、ここで厳しく注意しておかなければと思い、怒る。
期待そして驚きや落胆の感情があるから、その後に怒りの感情が起きるんです。怒りの感情はそれらの感情によってもたされる、二番目の感情なのです。
そこで、怒りの感情を相手にぶつける前に、初めに抱いた一番目の感情を思い出して欲しいのです。そして、それを相手に伝えてほしいのです。
「期待していたんだ。心配したんだ。悲しかったんだ。」それが本音であり、正直な気持ちなのです。それを相手に伝えて欲しいのです。
例えば、後輩が電話応対の言葉遣いが悪かったとします。「お前、電話の言葉遣いもっと丁寧にしろよ。」ではなく、「電話での言葉遣いがたまに乱暴だから、お客様に失礼がないかと、とても心配になるよ。」という言い方にしてみて下さい。
それに対し、後輩が少しでも行動を改善したり、こちらの望む行動をしてくれた時に、喜びの気持ちを伝えて欲しいのです。「今の電話の応対、とても丁寧だったね。お客様も喜んで下さったと思うよ。自分も嬉しいし、安心出来るよ。」となるのだと思います。